2021年12月27日
会社の帳簿作成は、企業の大小に関わらず全ての法人が行うべき業務です。
しかし、社内に経理担当者がいない中小企業や設立間もない企業では、
記帳代行サービスの利用を検討されている場合も多いのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、「記帳代行とは何か?」という部分から、記帳代行のメリットやデメリットを徹底解説いたします!
この記事の監修者
- 鯵坂税理士事務所 代表 鯵坂健太郎
- 保有資格(税理士/基本情報技術者/診療情報管理士//医療情報技師/保育士)
記帳代行とは?
事業を行っている以上、領収書の整理や会計ソフトへの入力業務は日々発生します。
これらはちょっとした作業に思えますが、営業やマーケティングなどの通常業務と平行して行うのは負担が大きいと思います。
「記帳代行サービス」とは、上記のような帳簿作成を社外へアウトソーシングできるサービスです。
自社で経理事務を担当する方がいない場合や、忙しくて帳簿作成を自社で行うことが出来なくなってしまった場合に利用することが有効です。
記帳代行のメリット・デメリット
記帳代行を利用することで社内に以下のようなメリットが生まれます。
メリット①本業に集中できる
売上を増やすには、時間と労力を本業に集中することが必要です。
記帳代行サービスの導入により、今まで経理業務に使っていた時間を本業に投入できます。
記帳代行を利用することで、伝票の記入や入出金といった各種伝票作成から記帳までの業務負担が大幅に減少しますので、
売上を増やすための業務に時間を使うことができるようになります。
また、税理士資格を持っている記帳代行サービスの場合、記帳だけではなく税務申告や年末調整まで外注できる事もあります。
メリット②自社で帳簿作成するよりもコストダウンができる
記帳代行サービス利用料金は月額数百円~と低額から用意されている場合が多いので
自社で経理担当者を雇う際の費用と比べて、コストダウンすることができます。
メリット③正確に記帳することができる
帳簿作成を税理士などの専門家にアウトソーシングすることで、自社で行うよりも正確で高品質な記帳ができます。
また、基本的に依頼主の企業側は帳簿作成に必要な書類を送るだけなので、社内で毎月書類の精査を行う時間も削減できます。
経理・会計の専門家にチェックしてもらうことでより正確な記帳ができるため税務調査対策にもなるでしょう。
一方、記帳代行を利用することのデメリットはあるのでしょうか?
デメリット①経営内容の把握に時間がかかる?
記帳代行について調べていると、「経営内容をリアルタイムに把握できなくなる」という説明をよく見かけます。
記帳代行では税理士に資料を渡し、その翌月末に記帳が完了します。そのためリアルタイムでの数値把握が難しいと思われているのです。
しかし、最近主流となりつつある「クラウド会計システム」を活用することで、経営者と記帳代行会社との間でリアルタイムで会計データの共有が可能になります。
そのため帳簿作成を外注したとしても、経理内容を把握が遅れるケースは少なくなってきています。
デメリット②コストがかかる?
記帳代行はコストがかかるという情報もよく見かけますが、記帳代行のメリットで紹介したように
自社で帳簿作成をする場合よりも、外注した方が結果的にコストダウンになります。
上記のように、最近では記帳代行のデメリットは解消されつつあると言えるのです。
記帳代行は誰に頼むべきか
それでは、記帳代行を依頼する場合、どこに依頼すればよいのでしょうか?
依頼先としては次の2パターンが考えられます。
①記帳代行の専門会社
記帳代行を専門として代行している企業のことです。記帳代行に特化しているため単価も相場と比較して低い場合が多いです。
依頼時の注意点としては、税理士免許を持っていないため、年末調整や節税対策などについての相談は受けてくれません。
②税理士事務所
弊社のような税理士事務所にお願いするのは、最も一般的な方法かと思います。
税理士は税務のプロなので、税務署への確定申告自体も税理士に頼むことができます。経理だけでなく税務に関する相談も視野に入れているのであれば、税理士事務所へ依頼することをオススメいたします。
まとめ
このように記帳代行サービスを活用することで、コストダウンや本業に割ける時間の確保などのメリットが受けられます。
記帳作成を自社で行うか、外部に依頼した方が良いかの判断はケースバイケースです。
大切なことは記帳代行を利用するかどうかではなく、自社にとって最も適した記帳作成を選択することです。
記帳代行に強い税理士をお探しの方や、記帳代行の利用について相談したい方は気軽にお問合せ・ご相談ください!