AIで効率化したのに売れない?

AIで効率化したのに売れない?一周回って気づいた「泥臭さ」こそが最強の武器になる話。

2025.12.21 | カテゴリ:経営マインド・DX

こんにちは、鹿児島の税理士兼3分割トレーニー(PPL)、鯵坂です。
寒くなってきましたが、皆さんのビジネスの「熱量」は燃えていますか?

今日は、ある経営者の方から聞いた、こんな「リアルな悩み」についてお話しします。

「鯵坂さん、AIを使ってブログやSNSを自動化してみたんです。
確かに楽にはなりました。記事も毎日更新できるようになった。
でも、なぜか以前より反応が悪いんです。売上にもつながらない。
だから最近、一周回って結局『自分の手』で書くように戻したんですよ。」

これ、実は今、多くの成長意欲ある経営者がぶち当たっている壁なんです。
そして結論から言います。
その「一周回って自分で書く」という判断、経営判断として100点満点です。大正解です。

なぜ「効率化の極み」であるAIを使ったのに売れないのか?
私自身の「失敗談」も交えながら、私たちが目指すべき「熱量のあるDX」について深掘りします。

1. 「綺麗な文章」は、誰の心も動かさない

以前の私もそうだったんですが、DXを進めるとついつい「効率」に酔ってしまう時期があるんですよね。
「AIなら数秒で分析コメントが作れる!これで楽ができる!」と。

確かにAIは優秀です。試算表(決算書)を読み込ませれば、「売上が好調です。交際費が超過気味なので削減しましょう」なんて、もっともらしいコメントをくれます。

でも、経営者として考えてみてください。
命を削って戦っている時に、そんな「誰にでも言える優等生なコメント」を言われて、心が震えますか?
「あぁ、そうですか(現場を知らないくせに)」で終わりですよね。

本当に欲しいのは「数字の裏側」を見てくれるパートナー

私たちが本当に求めているのは、AIによる正解ではなく、人間による「共感」ではないでしょうか。
例えば、交際費がドカンと増えていた時。AIなら「無駄遣いです」と切り捨てます。
でも、もし顧問税理士がこんなふうに声をかけてくれたらどうでしょう?

「社長、この交際費、あの『大口取引先』を落とすために勝負した時のやつですよね? ……ダメでしたか。」

「いや、でもあそこで腹括って攻めた姿勢は絶対間違ってないですよ!今回は縁がなかった、まあしょうがない!切り替えましょう。」

「で、今年の広告費と交際費の予算はあと〇〇万円残ってますから。期末までにもう一回、別の手で仕掛けられますよ!」

どうですか?
これなら「よっしゃ、もう一回やったるか!」って気になりませんか?

失敗も含めて自分の戦いを見てくれている「安心感」。そして、次の一手を冷静に示す「プロ意識」。
これこそが、AI時代に我々人間だけが提供できる価値であり、「熱量」なんだと思います。

2. デジタルは「あなたの熱量」を届けるための手段

誤解しないでいただきたいのは、私は「AIやデジタルを使うな」と言っているわけではありません。
むしろ逆です。
「無駄な作業」をデジタルに任せて、空いた時間でさっきのような「泥臭い対話」をしてほしいんです。

私の事務所でも、記帳や入力作業は徹底的に自動化しています。
でもそれは、楽をするためではありません。
「画面」を見る時間を減らして、「社長の顔」を見る時間を増やすためです。

  • ✅ Step 1 (AIの出番):
    データ整理、下書き、誤字チェック。
    ここは冷徹に効率化します。
  • ✅ Step 2 (あなたの出番):
    「あの時の社長の顔」を思い浮かべて言葉を足す。
    ここに全エネルギーを注ぎ込みます。

「効率化」というのは、決して「手抜き」ではありません。
「人間が汗をかくべき場所(=共感を生む部分)」に集中するために、それ以外を機械にやらせる。
これこそが、中小企業が目指すべき「攻めの効率化」ではないでしょうか。

3. 「らしさ」こそが、中小企業の唯一の勝機

大企業が資本力に物を言わせて大量のコンテンツを投下してくる時代です。
そこで我々中小企業が勝てる要素は何か?

それは、経営者である「あなた自身」のキャラクターであり、生き様です。

「一周回って自分で手を動かしている」
その姿を見て、顧客は「この人は本気だ」と感じます。
AIには書けない「苦悩」や「喜び」のストーリーに、人は共感し、ファンになります。

だから、もし今「AIで作った文章が刺さらない」と悩んでいるなら、自信を持ってください。
そして、恐れずに「あなた自身の言葉」を混ぜ込んでください。
多少文章が下手でも、文法が間違っていても構いません。
その「歪み」こそが、AIには出せない「人間味(=ブランド)」になるのですから。私もちゃんと歪んでますよ!!

「熱量」と「効率」の両立、一緒に考えませんか?

「バックオフィスの効率化はしたい。でも、顧客への想いは薄めたくない」
私自身も経営者として、そのジレンマと日々戦っています。
あなたの会社の「守り」と「攻め」、一緒にデザインしませんか?

まずはあなたの「実現したい熱い想い」を聞かせてください。

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